職務経歴書が驚くほど「自分らしく」なる。マーケティング思考で書く、AI活用0→1完全ガイドMEMO_DETAIL
- プロンプト
- AI文章化
- 考察記事

- 導入:あなたの志望動機、AIに「コピペ」させていませんか?
- 初公開:私が0→1で書いた「マーケティング思考」プロンプト
- 原点:恩師が教えてくれた「提案型の就活」という考え方
- 「受け売り」を「自分の言葉」に変える技術
- AIは思考のカンニングツール。未来のキャリアを自分で描こう
AIで簡単に作れる志望動機。しかし、その「コピペ」のような文章で、本当にあなたの魅力は伝わっていますか?この記事では、元プログラマーの筆者者が0から生み出した「マーケティング思考」のプロンプトを初公開。恩師の教えである「提案型の就活」を実現し、AIを最高の思考パートナーに変えるための具体的な方法と考え方をお伝えします。
導入:あなたの志望動機、AIに「コピペ」させていませんか?

「AIで志望動機を自動作成!」
最近、そんな謳い文句をよく見かけます。確かに、ChatGPTをはじめとする生成AIは、面倒な書類作成の時間を大幅に短縮してくれる魔法のツールです。ボタンひとつで、それらしい文章がものの数分で完成する。その手軽さは、忙しい就活生や転職活動中の方にとって大きな魅力でしょう。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか?
手軽に生成された文章は、無難で、誰にでも当てはまる「平均点」の域を出ません。そして、あなたと同じようにAIを使ったライバルたちも、よく似た志望動機を提出している可能性が高いのです。採用担当者は毎日何十、何百という履歴書に目を通しています。その中で、どこかで見たような言葉の羅列は、残念ながら誰の心にも響かず、読み飛ばされてしまうのが現実です。
この記事では、単にAIに文章を書かせる「コピペ」の発想から一歩踏み出し、AIとの対話を通じて「あなただけの強み」を言語化し、企業に「提案」するための、全く新しいアプローチをご紹介します。
これは、私が学生からプログラマーという道を歩む中で試行錯誤の末にたどり着いた、0から1を生み出すための思考法です。AIを使って、その他大勢から抜け出すための、はじめの一歩を一緒に踏み出しましょう。
初公開:私が0→1で書いた「マーケティング思考」プロンプト

論より証拠。まずは、私が実際に0から1で作成し、応募書類に使ったプロンプトの原型を特別に公開します。これは、単に「志望動機を書いて」とお願いするものではありません。まるでマーケティング戦略を練るかのように、段階的に自己分析と企業分析を深めていく構造になっています。※前述した通り私が初めて書いた長文プロンプトなので拙い点はご容赦を!!
就職の選考書類準備プロンプト
オリジナル:内容は応募企業をマーケティング・リサーチし自己を商品として提案するスタイルの選考書類を制作する意図。
一般的な面接用のプロンプトでは無い。
②書き⼿ペルソナ◆ 基本情報、②読み⼿ペルソナ、③参考情報、⑨自己の職務経歴の要約文、⑩自己の資格を記載する。
▼クリックでプロンプトと概要を開く
■就職の選考書類の準備
①前提条件
タイトル:就職の選考書類の文章作成
依頼者条件:応募企業に自己の長所を伝え就職したい自分
前提条件:自分の利点、参考情報元から潜在的に必要な課題と解決の提案を伝え書類選考通過と採用に繋げる
・職務経歴書の職務経歴の要約文章
・履歴書の志望動機
・志望動機の作文
を作成する。
目的と目標:書類選考の通過と採用
②書き⼿ペルソナ:
◆ 基本情報
- 名前:髙●博●
- 年齢:46歳
- 性別:男性
②読み⼿ペルソナ:
応募企業名:株式会社ネコネコネコ(人事採用担当者)
仕事内容:猫のWEBサイト企画・実装構築・保守管理と当社が飼育共存する100匹の猫達のお世話をして頂きます。
応募資格【必須(MUST)】-猫アレルギーの無い方
【歓迎(WANT)】◎猫を飼った経験◎「ニャイボ」イベントをご存じの方
◆ 文章スタイル
- 基本文体:書類選考の通過と採用を目的に専門用語の多様は避けつつも親しみやすく伝わる文体
③参考情報
・応募企業の求人情報
・応募企業のサイト(https://takasugi.blog/)
・応募企業のリクルートサイト
・応募企業の検索エンジン結果を元に応募企業の情報
・⑨自己の職務経歴の要約文を下記に記載
・⑩自己の資格を下記に記載
④⑤名詞と動詞と形容詞と副詞を使った実⾏指⽰:
{書き手ペルソナ}が
{読み手ペルソナ}に対して、
{参考情報}を活用し、
1.求める人物像2.求めるスキル3.参考情報元から潜在的に必要な課題と解決の提案と自分の利点を伝え、
書類選考通過と採用に繋げるための
・職務経歴書の職務経歴の要約文章
・履歴書の志望動機
・志望動機の作文
を作成して下さい。また[#補足資料]を別に書き出して下さい
⑥出⼒形式:
文章形式で書き出してください。
⑦補足:
自己の職務経歴から
-①の1、2を満たす・長所と・短所(必要なキャッチアップ)を割り出し箇条書きで10個書き出し。
-①の3を箇条書きで5個書き出し
また根拠と理由を明記する事。
⑧⽂体指定:
書類選考の通過と採用を目的にビジネススタイルで、
専門用語の多様は避けつつも親しみやすく伝わる文体で書いてください。
⑨自己の職務経歴の要約文:
※ここに自己の要約文を文章形式で入れる
自己の職務経歴の要約文はここまで
⑩自己の資格
・生成AIプロンプトエンジニア検定(学科)取得
・情報デザイン/プレゼンテーション部門及びインタラクティブメディア部門を取得
・MIDI検定(電子楽器制御・ソフトウェア等、音楽情報を伝達する規格)取得
・高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)取得
オリジナル職務経歴の要約文:自己の職務経歴の要約文例
プロンプト概要
- ・職務経歴書の職務経歴の要約文章
- ・履歴書の志望動機
- ・志望動機の作文
上記の書き出し
!!注意!!提出前には応募企業と面談などを通し募集求人の文章だけでは不明瞭な部分を引き出しているとベター。
そして、必ず齟齬確認する事が大切です。
いかがでしょうか。このプロンプトのキモは、いきなり「志望動機を書いて」と依頼するのではなく、「企業(ターゲット)」と「自分(プロダクト)」を客観的に分析し、その「接続点(マーケティング戦略)」をAIと一緒に考えるフローにあります。
このプロセスを経ることで、単なるスキルの羅列ではない、「なぜ、この会社で、私なのか」という問いに対する、自分だけの答えが浮かび上がってくるのです。AIは、この思考の整理と深掘りを手伝ってくれる、最高のパートナーになります。
原点:恩師が教えてくれた「提案型の就活」という考え方

なぜ、私がこのような回りくどいプロンプトを作ったのか。その原点は、学生時代の恩師に言われた一言にあります。
就職活動を控えた当時、私は「どうすれば内定がもらえるか」ばかりを考えていました。そんな私を見かねたのか、恩師はこう言いました。
「君は、会社に選んでもらうんじゃなくて、君が会社に何をできるか『提案』するような就活をしたらどうだ?」
正直、当時の私にはピンと来ませんでした。「そんな意識高いこと言われても、こっちは生活がかかってるんだよ!」と、心の中で反発したのを覚えています。
また、その先生は、授業で必死にノートを取る私に「ノートを取るよりカンニングデータを作るイメージでデータを残す」と言いました。これも当時は意味が分かりませんでしたが、取り敢えずノート取るのは辞めました。折角買った筆記用具。プログラマーになり、膨大な情報を処理し、ロジックを組み立てる中で、あの言葉の真意が痛いほどわかるようになりました。
またこのサイト制作した動機の一つは正にカンニングペーパーです。
時を経て、キャリア歩む中で、また、この微妙な転換期に変な歳での就活に役立っています。結果的に、私は企業に対して「私を雇えば、こんな価値を提供できますよ」と提案する働き方を選んでいます。そして、AIというツールに対し、完成品を求めるのではなく、ロジック(プロンプト)を組み立てて思考を再構築させている。
ガキだった僕が長年かけて理解したのか、それとも偶然同じ結果にたどり着いただけなのかは分かりません。しかし、恩師の言葉が、私の思考の根幹を形作っているのは間違いないのです。正直、ちょっと悔しいwwww
「受け売り」を「自分の言葉」に変える技術

恩師の言葉もそうですが、私は幸運なことに、これまで多くの先輩や同僚から、心に残る「決め台詞」をたくさん浴びてきました。それらの言葉は、私の血肉となっています。
ただ、ここで重要なのは、素晴らしい言葉をそのまま使うだけでは「受け売り」で終わってしまうということです。大切なのは、それを自分自身の経験や文脈に落とし込み、「自分の言葉」として再翻訳する作業です。
これは、オリジナルのプロンプトを作るプロセスと全く同じです。
- インプット(受け売り): まず、優れたプロンプトの例や、他人の素晴らしい自己PRを参考にします。私のプロンプトも、ぜひ「受け売り」の素材にしてください。
- 自己分析(翻訳): 次に、その構造を借りながら、中身を徹底的に「自分ごと」に置き換えます。あなたの経験、あなたの言葉、あなたの感情を、先ほどのプロンプトの`[ ]`の中に流し込んでみてください。
- アウトプット(自分の言葉): AIとの対話を通じて出力された文章を、最後は必ず自分の手で修正します。「てにをは」を直したり、一番しっくりくる表現に変えたり。この最後の仕上げが、文章に魂を宿らせます。
ただし、可能であれば別視点を入れましょう。思いが強いと志望動機、経歴要約が文章違えど同じ事を言ってる事もしばしば。自分で気が付くより他人の視点のが気が付きやすい事もありますよ。
この「受け売り→翻訳→自分の言葉」のサイクルこそが、陳腐なコピーではない、オリジナリティを生み出すための技術なのです。
AIは思考のカンニングツール。未来のキャリアを自分で描こう

学生時代、ノートを取らないロジックを教えてくれた恩師は、私に「思考のカンニング」を教えてくれたのかもしれません。要点を押さえ、本質を理解すれば、いつでも知識を引き出せる。
現代のAIは、まさにこの「思考のカンニング」を、誰もが使えるようにしてくれた画期的なツールです。
ただし、それは単に答えを教えてもらうためのものではありません。自分の考えをぶつけ、整理し、より深く掘り下げるための「最高の壁打ち相手」です。志望動機や職務経歴書の作成は、その第一歩にすぎません。
今回ご紹介した「提案型」のアプローチは、書類選考を通過するためだけのテクニックではありません。
「この会社で、自分は何ができるだろう?」
「自分の強みを活かして、どう貢献できるだろう?」
この問いを立て続ける姿勢こそが、入社後も主体的にキャリアを築き、変化の激しい時代を生き抜くための羅針盤となるはずです。
さあ、まずは騙されたと思って、私のプロンプトをコピーし、あなたの言葉で埋めてみてください。そこから、あなただけの「提案型のキャリア」が始まります。
まとめ
今回は、AIを使ってありきたりの志望動機を卒業し、「提案型の就活」を実現するための自作プロンプトとその背景にある思考法をご紹介しました。
- ありきたりなAI利用からの脱却: コピペの志望動機では埋もれてしまう。AIは思考を深める壁打ち相手。
- マーケティング思考プロンプト: 「企業」と「自分」を分析し、「貢献できる価値」を見つけ出す。
- 「提案型の就活」という哲学: 会社に選ばれるのではなく、自分が提供できる価値を主体的に提案する。
- 自分の言葉を生み出す技術: 「受け売り」を自分自身の経験で「翻訳」し、オリジナルの言葉を紡ぐ。
AIという強力なツールを、単なる作業代行者として使うのは非常にもったいないことです。ぜひ、あなた自身の思考と経験を掛け合わせることで、あなたにしか書けない物語を紡いでください。この記事が、あなたのキャリアをあなた自身の手に取り戻す、そのきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。